ステージグラウチング工法
概要
ステージグラウチング工法は、一般的にはダムの基礎地盤を対象に、主として岩盤の亀裂をセメントミルクで充填することで遮水性の改良と弱部を補強することを目的に行う岩盤注入工法です。注入方式には、ステージ方式とパッカー方式があります。ステージ方式は、注入孔の全長を5m程度の長さのステージに分割し、上部ステージからボーリングとグラウチングを交互に行い順次深部に施工する方式です。パッカー方式は、注入孔の全長を一度に削孔し、その後パッカーを使用しながら区間長5m程度のステージに分割し、最深部のステージから順次上のステージに向かって注入する方式です。対象岩盤の状態等の施工条件により2つの方式を使い分けますが、通常はより確実な施工が可能なステージ方式を標準としています。
特長
- ●岩盤の亀裂を強度と耐久性に優れたセメント系注入材で充填することで、遮水性の改良と弱部の補強を主な目的とした工法です。
- ●施工条件に合わせてロータリーボーリングマシン、パーカッションドリリングマシン、トンネル汎用機械のドリルジャンボ等による施工が可能です。
- ●対象岩盤の亀裂の状態や風化度合い等の施工条件により確実性の高いステージ方式と施工効率の高いパッカー方式を使い分けることができます。
- ●中央内挿法による施工を行うため、注入効果の確認を行いながら施工できます。
- ●施工方向は360°可能です。
- ●主な用途は、ダム、トンネル、地下空間構築等の岩盤改良です。