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コンダクションナビ削孔方法によるマックスパーム注入工法

施工箇所

奥のビルの直下をシールドが通過

工事概要

工事件名 高雄地下鉄(CR6)工区工事
工事目的 シールド通過予定上面部の地盤強化
施主 KRTC(高雄捷運股份有限公司)
発注者 (株)奥村組・榮民工程股份有限公司
施工時期 2004年5月~8月
施工数量
削孔工 削孔本数:8本×2 16本 削孔延長:907m (1本あたり平均56.96m)
スリーブパッカー注入工 13,605㎥(布パッカー)
注入工 対象度量:3,413㎥
注入率:30.0%
シリカライザー注入:1,024.80㎥
改良固結体径:φ3.00m
改良固結体数:220個
注入速度:10~20L/min

現在建設中の台湾 高雄市の地下鉄紅線は、市街と高雄国際空港を南北に結ぶ路線で2008年の完成を目指している。当路線のCR6工区では、住居済みのマンション(16階)の直下をシールド掘進がカーブして通過する計画であり、シールドスタート時に建物への影響が危惧され、予め土圧の安定を図るため、地盤強化をすることになった。現場は建物密集地のため、十分な作業ヤードをとれないことと地盤強化ゾーンがカーブしていることから、地上から縦方向、横方向に削孔できるコンダクションナビ削孔方法を利用してマックスパーム注入工法で地盤強化を行うことになった。

補足資料

【工法採用理由】

▼コンダクションナビ削孔方法

  1. 建物密集地で十分な作業ヤードが取れないため、地上よりの削孔を余儀なくされた(縦方向の曲線削孔)
  2. 地盤改良ゾーンがカーブしている(横方向の曲線削孔)
  3. 削孔先端を地上に出す方法は、工程上許されない(貫通曲線削孔の不可)

▼マックスパーム注入工法

  1. 現地の土質は0~-2m 盛り土、-2~10m 粘性土、-10~-20m 砂質土(細砂)
  2. 割烈注入等で建物に影響を与えない。
    以上の理由により、縦方向曲線、横方向曲線削孔可能な二重管連行式のコンダクションナビ削孔方法とマックスパーム注入工法の組み合わせが採用されました。

【特長】

  1. 重量のある建物、住居、べた基礎等の課題の中で地盤を乱さず、地盤強化を図らねばならなかった。
  2. 高圧噴射で固結体を作って建物を防護するという意識しかなかった現地で、浸透注入により、地盤を乱さずに地盤を強化することは現地では革新的なことであるらしく、連日見学者が絶えなかった。
  3. シールドは建物直下で300Rのカーブを描く。
  4. 全油圧式でエンジン駆動のため発電機が不用。
  5. 組立て、解体時の作業が容易。
  6. アウターケーシングは最大φ165mmまで使用でき、長尺の反力アンカー工も施工可能。

【結果】

  1. 注入前、注入後のQCRテストの結果は良好だった
  2. 片側のシールド通過は2004年10月。1日2回計測を2週間継続したが0~2m/mの沈下しか計測されておらず、注入ゾーン外では3~5m/mの沈下があり改良効果が推測される。

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