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ロービングウォールⅡ工法
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概要
ロービングウォールⅡ工法とは、砂と水の混合物に長繊維をエアの圧力で強制的に吹付ノズルの先端にて混入させ、吹付により補強土構造物を造成し、その補強土表面を植生基材吹付工などで緑化する2種類からなる工法の一体施工方法の総称です。
補強土によって法面の安定化を図るとともに、その表面を緑化することで景観の向上を図ることができます。
ロービングウォールⅡ工法はその造成断面形状・使用資材の組合せから法面保護タイプ、擁壁タイプ、法面安定タイプの3種類に区分されます。
ロービングウォールⅡ工法は、『災害復旧工事の設計要領』(社団法人 全国防災協会)に示される『連続繊維補強土工』の一工法です。
- お問い合わせ:施工技術本部
- TEL:03-3265-2454FAX:03-3265-3402
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特長
1.法面保護タイプ 【建設技術審査証明取得範囲】
1:0.5より緩い法面勾配
造成厚さ20cm
- ●法面保護タイプは、法面勾配1:0.5より緩い法面に適用し、長繊維混入補強土の造成断面形状(造成厚さ)は20cmを標準とします。
2.擁壁タイプ 【建設技術審査証明取得範囲】
1:0.5未満の急な法面勾配
擁壁形状で造成
- ●擁壁タイプは、法面勾配1:0.5未満の急な法面及び安定勾配の確保できる法面に適用します。
- ●安定勾配が確保できない法面の場合、地山補強土工やグラウンドアンカーを併用する法面安定タイプを適用します。
- ●対象法面の勾配が、緑化の限界勾配を超えている場合に長繊維混入補強土を擁壁形状で造成し、勾配補正を行うことにより、表面に永続的な緑化を行うことが可能となります。
3.法面安定タイプ
アンカー受圧板を組込んだタイプ
造成厚さ20cm
- ●法面安定タイプは、アンカー工を併用する際に専用のアンカー受圧板を使用し、造成厚さ20cmの長繊維混入補強土吹付により全面被覆を可能とするタイプです。アンカー工併用による法面の安定化・崩壊防止と全面緑化を同時に図ることが可能なことから、周辺自然景観と一体化した法面景観を形成することができます(表層の仕様は、法面保護タイプになります)。
- ●アンカー受圧板は、軽量で薄いタイプであり、設置が容易なため、作業効率の向上を図ることができます。
適用先
- 道路法面(一般道路、高速道路、林道、農道など)
- ダム関連法面(ダムサイト、原石山、付帯道路、水位変動域など)
- 急傾斜地、斜面、山腹崩壊跡地
- 宅地・工場造成地、公園、ゴルフ場、鉄道などの法面
- 極強酸性地山(酸性硫酸塩土壌)の法面
- EPS(発泡スチロール)軽量盛土の表面覆土
- 既設モルタル・コンクリート吹付面
- 既設法枠・アンカー受圧板の全面被覆
- 既設擁壁(間知石積、ブロック積など)の全面被覆
施工事例
工事名 | 平成12年度 丸山町5丁目1地区自然災害防止(急傾斜)工事 |
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施工場所 | 山口県下関市丸山町地内 |
施工数量 | 法面保護タイプ 長繊維混入補強土一体緑化工法 93㎡(t=20cm) 長繊維混入補強土一体緑化工法 17㎥ |
表面緑化工 | 植生基材吹付工 93㎡+312㎡(t=3cm) |
施工年月 | 平成12年8月~9月 |
発注者 | 山口県下関土木建築事務所 |
工事名 | 今町地区急傾斜地崩壊対策緑化工工事 |
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施工場所 | 富山県八尾町今町地内 |
施工数量 | 長繊維混入補強土一体緑化工法 980㎡(t=30cm) |
表面緑化工 | 植生基材吹付工 980㎡(t=5cm) |
施工年月 | 平成12年7月~平成13年3月 |
発注者 | 富山県富山土木事務所 |
工事名 | 東海北陸自動車道新屋工事 |
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施工場所 | 富山県東砺波郡上平村新屋地内 |
施工数量 | 長繊維混入補強土一体緑化工法 1,500㎡(t=20cm) 長繊維混入補強土一体緑化工法 2,400㎡(t=40~50cm) |
表面緑化工 | 植生基材吹付工 3,900㎡(t=3cm) |
施工年月 | 平成12年4月~9月 |
発注者 | 中日本高速道路(株)金沢支社 |
工事名 | 史跡津軽氏城跡長勝寺構保存修理工事 |
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施工場所 | 青森県弘前市大字西茂森地内 |
施工数量 | 長繊維混入補強土一体緑化工法 149㎡ ダクタイルフレーム 21基 |
表面緑化工 | 植生基材吹付工 510㎡(t=5cm) |
施工年月 | 平成14年3月 |
発注者 | 青森県弘前市 |